フリー音源でUKHardcoreを作ろう ~3時間でできるお手軽UKHardcore制作講座~
今回作っていくのはUKHardcoreというジャンルをやっていきます。
UKHardcoreにも色々と解釈がありますが、今回は自分の中の解釈の一つを作っていきたいと思います。俺はこれがUKだと思ってきましたし、明確な答えが出ない限りそう思い続けます。
割と真面目に初心者向けにやっていきたいと思います。
サンプルとしてこんな曲を作ってみました。(音ゲー寄り)
↑プロジェクトファイルはこんな感じ。めんどうだったのでかなりトラック数は少なめ。
最後にMIDIとStemsとプロジェクトファイルの配布もしてます。
そもそもUKHardcoreとは?
UKハードコア(UK Hardcore)は、英国発祥の電子音楽のスタイルであり、ハードコアテクノの一つである。 主に四つ打ちのキックドラムとベースラインが特徴であり、ハッピーハードコアと区別化されている。
主に、170BPMのハッピーハードコアのリズムでトランス系統のリフが多用される。
トランスと言われて察する方も多いでしょうが、要するにUKHardcoreとは
同じフレーズを繰り返す音楽
と考えれば簡単でしょう。もちろんこの限りではありませんが。
展開をザックリ説明すると、
こうなります。これはかなり単純な曲の例。
早速作っていきましょう。
必要なシンセ・音源
なによりもまず先にシンセと音源を集めなければ始まりません。今回はフリーでやっていくので使用する音源は比較的見つけやすいものに絞っています。
音源
サンプリング
イントロを作る
イントロの展開はこんな感じ。数字を制作手順にするとやりやすいかと。
①ドラム
イントロなのでKickには軽め、薄めの音を使います。Hardcoreなので基本は四つ打ちです。
一発目にクラッシュシンバルを使い、同じく4つ打ちでクローズハイハットを入れています。
①を一回りだとカウントすると二回り目のドラムで太いKickに切り替えます。
薄いドラムはMonsterKicksのKickにローパスをかけるといい感じになります。
クラッシュ・ライドシンバル、クローズ・オープンハイハット、スネアはTR909の音が定番になります。聞いたことがある人も多いでしょう。
②SubBass(らしきもの)(T-Force Alpha Plus)
後で音を入れるのですが、それを加えても少し低音が寂しくなってしまうのでそこまで主張しない程度の音をと思い、SAW波で作った音を入れます。
4つ打ちや裏拍で入れても芸がないので若干ずらして主張させています。
③HookBass (T-Force Alpha Plus)
勝手にHookBassと呼んでいます。
四小節の最初と最後にちょっと音圧を稼いだり引っ掛け的な要素を作るために配置しました。
④SinSynth (T-Force Alpha Plus)
少しずつ変化をつけていくのがUKHardcoreの定石です。自分は大体四小節ごとに変化をつけることで曲の飽きを防げると思っています。
⑤Bass (T-Force Alpha Plus)
UKHardcoreのベースは基本的に裏拍で展開されていきます。イントロなのでほとんどが同じ音で構成してしまって問題はないでしょう。(曲によりますが)
⑥エフェクトサウンド
盛り上がりそうなところでReverseCymbals(クラッシュシンバルの逆再生)を入れたり、SweepUp(シュイイイイイイイイイイwwww)を入れたりするのもよく聞きます。
ピアノとか綺麗なトコを作る
⑤を忘れたことに気づいた…
①SubLead (T-Force Alpha Plus)
ちょっとしたアクセントというか、Padだけだと物足りないので同じメロディーでは有りますが刻んでみました。
最後の小節で少しだけ盛り上げるためにカットオフを上げてみました。
②TrancePad (T-Force Alpha Plus)
上のやつと同じメロディです。これが後々のコード進行の原型となります。他の曲を作るときにもこの展開は使える場面が多いでしょう。
このときカットオフは抑えめのほうが静かな感じが出ます。逆も又然り。
③Piano(PianoOne)
サビとは別だけれどもサビに合わせても違和感がないメロディを作る。
センスに任せる。
④Sin Synth (T-Force Alpha Plus)
サビとは別だけれどもサビに合わせても違和感がないけれどもピアノとも被らないメロディを作る。
センスに任せる。
⑥ドラム
ドンタン ッドタン
みたいな感じで行きます。やはりここでもクローズハイハットで拍を取ります。
⑦エフェクトサウンド
何か展開が変わる前には音圧が許す限りImpact系のサウンドを入れると迫力が出ます。
サビを作る
①ドラム
まずは自分のテンションを上げることを専念します。ドラムがあると雰囲気が出るので最初にやっています。
KickとRideを同時に入れ、四小節ごとに音を増やしていきます。
ちなみに、展開が変わる前には、
ダッダッダッダダダダダッダッダッダダダダダッダッダッダッダッダッダッダッダダダダダダダダドンヅヅパン/
を入れると勢いが付きます。
②UK Lead (T-Force Alpha Plus)
トランス系の音を弄りました。音作りは過去記事参照。
このリズムはハードコアの基本中の基本(よく聞く)フレーズになるので覚えておきましょう。
下に配置している音はベースの音に合わせて2オクターブ程メロディーラインから離すとそれだけで低音成分を追加できます。厚みが出るわけです。
四小節中、三小節はメロディーが同じで四小節目だけが微妙に違います。これがUKHardcoreです。
③Bass (T-Force Alpha Plus)
先程説明した通り、ここでPadの進行を使います。基本の裏拍です。
④SubLead (T-Force Alpha Plus)
若干複雑なリズムを使い、音に厚みを付けます。コード進行には従って。
このときあまり派手な高音を入れてしまうとメインのリードが聞きづらくなるので注意。
⑤Piano (PianoOne)
使いまわせ。
⑥SinLead (T-Force Alpha Plus)
使いまわせ。
⑦エフェクトサウンド
終わりに向けて上り詰めさせるためにSweepUpを入れます。これを入れると入れないでは明らかに盛り上がりに差があります。
盛り上がりが十分なら使わないという手もあります。
その後の展開
その後は、
これに従ってコピーすればそれなりな感じになります。
ただし、最後の使い回しイントロはKickの強い所と弱い所を逆にしなければいけないので注意。(段々と弱くしていくため)
以上でUKHardcoreを作る講座は終了となります。
これでUKHardcoreをジャンジャン作れます!!やったね!!!!
他にもEDMを作る講座などをやっていますので気が向いたら目を通してみてください。
Leave YouのMIDI、Stems、StudioOneプロジェクトファイルを配布します!!
中の音源を使って曲を作るのはNGですが、個人で研究する分にはまったく問題ありません!!
ドラムは基本的に上に載せたパックに入っていますので。落として、どうぞ。